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国家資本主義のパワフルな復活。
エネルギー企業の世界十傑は国営企業。
ロシア時価総額の62%、
中国の其れは80%が国有企業という国家資本主義。


かつての大英帝国は東インド会社を創設し、
植民地から収奪を、それも阿漕に収奪し続けた。
東インド会社は南アフリカでボーア戦争を引き興した。
これが国家資本主義の源流と言われる。

日本では幕末に小栗上之介が政府企業を興し、
坂本龍馬が民間企業の武器商社を設立したが、
本格的な政府系企業は「政商」がからみ、岩崎弥太郎などが輩出した。
「国家資本主義」は経営マネジメントに秀でた創業者ではなく、
その境遇に応じて国家の意図を実現する企業体であり、
時代によっては優秀な人材があつまる。

余談だが、戦後史観は坂本龍馬をほめあげる一方で、
江戸幕末に大活躍した異才、小栗上之介を軽視あるいは無視している。
小栗は言ってみれば幕末の外務大臣、大蔵大臣にして国防相。
横須賀造船所を設立したのは小栗である。

閑話休題。
しかし日本は戦後GHQの指導により、
政府系大企業は解体され、電力は九つに分社された。
企業として欧米に対抗できるライバルをすべてつぶしたのだ。
巨大商社と銀行は「財閥解体」の嵐に遭遇してばらばらとなった。
 
以後も国鉄、専売公社、電電公社,JAL、郵便局が次々と民営化された。
つまりアメリカ式の自由主義、市場経済が至上原理とされ、
独占禁止法の眼が光り、日本は米国同様に巨大企業が存在しない。
日本ほど国家資本主義から縁遠い国はないだろう。

マレーシアのペトロナスは国有企業というか、政府系企業である。
ブラジルのベーレ、ペトロプラスなどの巨大資源企業も国営である。
シンガポールのテマサクは政府系の国富ファンドである。
 
「ロシアの株式市場の時価総額の62%、
中国の其れは80%、ブラジルは38%」
(数字は英誌『エコノミスト』、12年1月21日号)
国有企業という国家資本主義が、このところ勢いを増してきた。


▼国家の根幹をなす産業を国家資本主義は独占する特徴がある

国営企業がほぼ独占する分野があり、
共通するのは資源、電力、エネルギー産業をおさえ、
宇宙、軍需、航空、通信、金融、素材産業にも触手を伸ばすが、
ヘルスケア、小売り、雑貨製造、アパレルなどには興味もくれない。
 
国家資本主義のアキレス腱は小売り、流通である。

とくに石油関連で言えば、
世界最大の埋蔵を誇るサウジのアラムコは国営、
イランのNIOC、ベネズエラのPDVSA、
クエートの「クエートペトロ」、
ロシアの「ガスプロム」、「ルクオイル」「ロフネフツ」の御三家。
イラクの石油三社、UAE(アラブ首長国連邦)のADNOC、
トルクメニスタンのトルクメンガス、リビアのNOC、
そしてペトロチャイナ。
これらはぜんぶ、国家資本主義の典型企業である。

つまり国家資本主義を実践する国々は、
その実態は必ずしも酷似しているわけではないが、
共通する利益とは、資源価格の値上がりである!
 
ロシアの巨大産業「ガスプロム」は国営企業。
元社長は前首相のチェルノムイルジン、
前社長は現大統領のメドベージェフ。
民間最大の石油産業「ユコス」はえん罪で
ホドルコフスキー社長を刑務所に送り込み、
さっと旧KGBが乗っ取り、
しかも「ロフネフツ」と改称したうえで西側の株式市場に上場している。
 
これ、言ってみればクレムリン直営である。

中国は指摘するまでもないが、
電力、エネルギー、船舶、造船、海運、鉄道、電話などが国営企業である。
四大銀行(中国銀行、中国工商銀行、
中国建設銀行、中国農業銀行)は全部国有企業であり、
他に13の国有金融機関をあわせると従業員は400万名ともいわれる。
非効率きわまりなく、
社内でぶらぶらしている「不要」社員もごまんといる特徴がある。
しかしライバルが存在せず、自由競争は存在せず、
したがって恣意に企業活動が展開できる強味がある。


▼首相官邸が巨大企業を同時に運営するという異形な資本主義

中国では首相官邸(国務院)が巨大商社、銀行を経営する。
 
人民解放軍は輸送会社、武器輸出会社、ホテルなどを経営する
(軍経営のホテルに女性を連れ込んでも黙認されるケースが多いそうな)。

就中、欧米が注目しているのは宇宙、航空、軍需産業であり、
理工学部卒業の優秀な人材を、この分野が独占的に確保して、
新開発に乗り出す。
西側の市場経済が追いつけないのは、国家資本主義は往々にして、
得意の分野で画期的新発明をなすこと、
新しい産業をおこすパワーを秘めていることだ。

通信のパソコン、携帯電話大手も「プライベート」に見えるが
「華為技術」など明らかに政府系企業である。
この分野から派生したのがハッカー少年等を掻き集めて、
世界の通信回路を切断する軍事目的の新技術集団である。

完全な民間企業は「グーグル」のように中国政府の意図に逆らうと、
あれこれと意地悪されて撤退の憂き目を見る。
共産党に献金しない、或いは協力しない企業は
ジョルダーノのように店舗が放火されるか、
蘇寧電器(家電量販店二位)のように
社長がインサイダー取引で逮捕される。
共産党幹部がおおっぴらにやっていることも
民間企業の経営者には許さないのだ。

 
▼次の十年は国家資本主義と非対称の自由主義経済との戦いになる

「中国モバイル」と「中国石油天然気集団」の利益は
二社だけで330億ドル、
これの巨額は民間企業上位500社のトータルの利益を上回る。
なにしろ株式市場の時価総額の80%が、国有企業である。
盛んに香港でIPOを繰り返しても、
民間へ放出された株式は、全体の三分の一程度である。

そしてこの国家資本主義の典型企業たちは何をやったか?
 
第一に海外企業をつぎつぎと買収した。
第二に海外の鉱区をあらかた権利をおさえた。
第三に海外投資を積極的におこなうファンドを設立し、
ほかのマーケットへでていって荒々しく稼いだのだ。

中国のCIC(国富ファンド)はいまや1兆ドルの規模である。
UAEのそれが8000億ドル、次がノルウェイ、サウジアラビア、
シンガポール、香港、ロシア、カタールと続くが
財閥解体、郵政解体で国家資本主義のかけらもなくなった日本には
世界最大の債権国であるにもかかわらずCICがない!

かくて自由主義経済は、
資源独占によってはい上がってきた国家資本主義の挑戦をうけており、
次の十年は、従来の欧米モデルが脅かされることになるだろう


http://melma.com/backnumber_45206_5393263/


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